テレワークのサボりを防ぐには?対処法・注意点・おすすめツールを解説
テレワーク時のサボりを防ぐ方法をお探しでしょうか?
テレワークは、通勤・設備コストを下げられるなど企業と従業員どちらにもメリットがあることから、積極的に導入している企業も多いでしょう。
しかし、テレワークは自宅など会社の目がない環境で仕事ができるなどの理由から、オフィスワークに比べて「サボり」が発生してしまう可能性があります。
本記事では、そんなテレワークでサボりが発生する主な理由や対処法、テレワークを効率化するための注意点を詳しく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
テレワークでサボりが発生する理由4つ
まずは、テレワークでサボりが発生する理由を詳しくみていきましょう。
- プライベートな空間で集中しにくいため
- 業務状況が見えないため
- コミュニケーションが取りにくいため
- 業務内容に不満があるため
順番に解説します。
理由1.プライベートな空間で集中しにくいため
まず考えられるのが、プライベートな空間で集中しにくいということです。
テレワークとは、場所や時間にとらわれない働き方を指します※が、自宅で行うケースがほとんどでしょう。
自宅はプライベートな空間で誘惑が多いため、オフィスに出社しているときのような緊張感を持てずにサボりの発生が多くなるといえます。
また、家族がいる場合は、家事を手伝ったり子どもの世話をしたりなど、自宅にいるからこそしなければならない作業もあるでしょう。
仕事スペースをはっきりと分けていたり仕事をする時間を厳密に決めていたりなど、人によって集中できるかどうかは大きく異なります。
しかし、多くの場合、プライベートな空間で行う仕事はオンオフの切替が困難であるといえるのです。
※ 参考:日本テレワーク協会「テレワークとは」
理由2.業務状況が見えないため
業務状況がはっきり見えないというのも、テレワークでサボりが発生する理由として考えられます。
オフィスワークであれば、上司や同僚など常に第三者の目がある状況であるため緊張感を維持しやすいでしょう。
しかし、テレワークの場合は会社関係者に直接見られているという状況を作りにくいため、従業員の仕事に対するモチベーションが低下してしまう可能性があります。
「最終報告だけすればよい」「見られてないからやらなくてもよい」など、管理体制によってはサボりが常態化してしまう恐れがあるのです。
理由3.コミュニケーションがとりにくいため
コミュニケーションが取りにくいというのもテレワークでサボりが発生する原因になり得ます。
前述したように、オフィスワークの場合は同じ空間で業務できるため、状況的には上司や同僚などとコミュニケーションが取りやすいといえます。
しかし、テレワークではどうしても会社関係者との距離が物理的に離れてしまうことで、コミュニケーションが希薄になりがちです。
仕事の相談や報告・情報共有など、あらゆるコミュニケーションが取りにくいことでモチベーションを維持できずにサボりが発生するといえるでしょう。
理由4.業務内容に不満があるため
業務内容に不満があるためにサボりが発生することもあるでしょう。
従業員が業務に対して不満を持っていると、テレワークで他人の目がない環境に身を置かれることでモチベーションが低下する恐れがあります。
また、テレワークという働き方に不満がある場合も同様に仕事をやらなくなる可能性があるでしょう。
テレワークのサボりをなくすための対処法4選
ここまで述べてきたように、テレワークではオフィスワークと環境が大きく異なることでサボりが発生する可能性があります。
ここでは、テレワーク時のサボりをなくすために企業ができる対処法を詳しくみていきましょう。
- 社内のコミュニケーションを見直す
- 勤務ルールを見直す
- 自宅以外に作業場所を確保する
- 業務管理ツールを導入する
対処法1.社内のコミュニケーションを見直す
まずは、社内のコミュニケーションを見直してみましょう。
前述の通り、テレワークはオフィスワークに比べてコミュニケーションが希薄になりがちです。
出社していなくても円滑にコミュニケーションを取れるようにしておくことで、コミュニケーション不足によるサボりを防げるようになります。
チャットツールやWeb会議、1on1ミーティングなど、テレワーク時のコミュニケーション手段は少なくありません。
何かしらのツールを導入していたりルールを決めていたりする場合でも、それが十分に機能しているか今一度確認してみるとよいでしょう。
- チャットツール・Web会議
- 1on1ミーティング
チャットツール・Web会議
テレワークなどオンライン上のコミュニケーションで必須といえるのが、チャットツールやWeb会議です。
ほとんどの場合導入していると思われますが、まだの場合は早急に導入すべきでしょう。
また、単にチャットや会議をするだけでなく、タスク管理やファイル共有などさまざまな機能がついているサービスも多いです。
導入済みでもコミュニケーションが円滑でないと感じる場合は、メインに使う以外の機能や使い方にも注目してみるとよいでしょう。
1on1ミーティング
社内のコミュニケーション・社員育成の一貫として1on1ミーティングも非常におすすめです。
チャットツールやWeb会議を活用することでテレワーク時のコミュニケーションを円滑化できます。
しかし、直接的な会話ができない分、最低限のコミュニケーションしかできないことが多くなるでしょう。
1on1ミーティングでは、仕事の報告など最低限の内容だけでなく進め方や目標など個人的な相談もできるようにすることで、従業員がモチベーションを維持しやすくなります。
1on1ミーティングをすでに導入している場合でも頻度をできるだけ高くし、従業員一人ひとりの状態を把握できるようにしておくのがおすすめです。
対処法2.勤務ルールを見直す
社内のコミュニケーションとあわせて勤務ルールも見直してみましょう。
オフィスワークと同様に業務を進めていると、どこかでエラーが生じてしまう可能性があります。
特に、テレワークでは従業員一人ひとりの状態を把握しにくいため、テレワークに適した独自のルールを明確に決めておく必要があるといえます。
また、テレワークを進めていくなかでPDCAサイクルを回し、常によりよい環境づくりを目指していかなければなりません。
ここからは、どのように見直すべきなのか具体的な方法を紹介します。
- 成果主義を取り入れる
- ジョブ型で業務を振り分ける
- フレックスタイム制を導入する
成果主義を取り入れる
まずは、成果主義の導入を検討してみるとよいでしょう。
テレワークでは各従業員の勤務状況を把握しにくいため、評価方法を成果主義にすることで正しく評価しやすくなるといえます。
また、成果を重視することでサボりが発生しやすいテレワークにおいても従業員のモチベーションを向上させることも可能でしょう。
「ジョブ型」で業務を振り分ける
成果主義とあわせて「ジョブ型」で業務を振り分けるのもおすすめです。
企業があらかじめ設定した業務内容に基づいて人材を雇用することを「ジョブ型雇用」※1といいますが、これは雇用後であっても仕事の割り振り方などに応用できるといえます。
日本特有の人材雇用手段として、終身雇用を前提に採用し配置を換えながら経験を積ませる「メンバーシップ雇用」※2があります。
メンバーシップ雇用を採用している企業は多いですが、コミュニケーションが希薄になりやすいうえに、従業員一人ひとりの業務状況が見えにくいテレワークではうまく機能しないことも多いでしょう。
あらかじめやるべき各従業員が遂行すべき業務を明確にすることで、管理が困難になりがちなテレワークでも円滑に仕事を進めることができるのです。
※1 参考:COMPANY「ジョブ型雇用とは?誤解されやすいポイントと日本企業が導入する際に考えるべきこと」
※2 参考:Schoo for Business「メンバーシップ型雇用とは?メリット・デメリットと事例を紹介」
フレックスタイム制を導入する
テレワークには、始業・就業時間を従業員自身が決められる「フレックスタイム制」の導入もおすすめです。
プライベートな空間で仕事をするケースが多いテレワークにおいて、仕事の時間をある程度自由に決められることで、従業員の生産性やモチベーションの向上が見込めます。
ただし、自由にしすぎるとかえって逆効果になり得るため、コアタイムやフレキシブルタイムの設定など厳密にルールを決めておく必要があるでしょう。
対処法3.自宅以外に作業場所を確保する
自宅以外に作業場所を確保するのもよいでしょう。
テレワークは、自宅で業務を行うのが一般的ですが、家族がいたり誘惑が多かったりすることで自宅ではどうしても仕事ができないという従業員もいるはずです。
各従業員の個人の状況によっては、自宅でのテレワークにしたことでモチベーションが低下したり業績が落ちたりする可能性があります。
仕事をするために利用できる場所の候補は少なくないため、積極的に活用してみましょう。
- サテライトオフィス
- コワーキングスペース
サテライトオフィス
サテライトオフィスとは、会社の本社や本拠地から離れた場所に設置された小規模なオフィスのことです。
本社以外の仕事場所という意味では支社や支店とは同義だといえますが、サテライトオフィスはさまざまな働き方を実現するという意味合いが強いといえます。
サテライトオフィスを使うことで、さまざまな理由で自宅では業務がしにくいという従業員が快適に働けるようになり、生産性やモチベーションの向上が見込めるでしょう。
また、遠方にいる人材を採用しやすくなるというメリットもあります。
コワーキングスペース
コワーキングスペースとは、さまざまなタイプの人が空間を共有しながら仕事を行うためのスペースのことです。
社内の人間だけでなく不特定多数の人が利用するという点でサテライトオフィスとは異なります。
コワーキングスペースも、サテライトオフィスのようにだれでも仕事ができる環境が整えられているため、サテライトオフィスを導入していない場合に利用を促すとよいでしょう。
ただし、不特定多数の人間が出入りする空間であるため、情報管理には十分な注意を払う必要があります。
対処法4.業務管理ツールを導入する
状況に応じてテレワークの業務を管理できるツールも導入してみましょう。
テレワークは物理的に社員同士の距離が離れるため、オフィスワークのように業務状況を把握するのが非常に困難です。
勤怠や業務の進捗などを可視化することで、テレワークのメリットを最大限に活かせるようになるでしょう。
テレワークに便利な業務管理ツールは数多く存在しますが、ここでは特徴別に4つ紹介します。
- Qasee(カシー)
- KnockMe!(ノックミー)
- コンレポ
1.Qasee(カシー)
Qasee(カシー)は、専用アプリを使うことで業務データを分析できるクラウド型のSaasサービスです。
アプリやクラウドサービスなどの使用ログを抽出しAIが分析することで、各従業員の業務状況だけでなく、ストレス度合いや負荷状況までも可視化できます。
自社の作業環境にどのような問題があるのかを簡単に把握できるため、作業効率や従業員のモチベーションの向上が見込めるでしょう。
業務デバイスに専用アプリをインストールするだけで簡単に導入できるほか、サポート体制も充実しています。
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2.KnockMe!(ノックミー)
KnockMe!(ノックミー)は、コミュニケーションを円滑化する機能が充実した業務管理ツールです。
気軽に声がけができるノック機能により、オフィスにいるときのような感覚でコミュニケーションが取れます。
さらに、勤怠や業務状況の可視化や個人タスク管理、カレンダーなど、テレワークでの業務を効率的に進められるような機能が一通りそろっています。
30日間の無料期間を設けており、お試し利用してみるのもおすすめです。
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3.コンレポ
コンレポは、従業員の健康状態を簡単にチェック・管理できるツールです。
毎日の体温やストレス状態などをリアルタイムで集計し可視化でき、それらのデータを一括管理することもできます。
さらに、健康診断結果や受診状況、災害時などの安否確認なども簡単に行えるため、従業員の健康管理に関する負担を大きく減らせるでしょう。
テレワークでは業務だけでなく従業員一人ひとりの健康状態の把握も難しくなるため、業務管理ツールとあわせて検討してみるのがおすすめです。
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サボりをなくしテレワークを効率化するための注意点
テレワークでは、サボりをなくし効率化するための方法を考えなければならない一方で、注意すべき点もいくつかあります。
ここでは、テレワークをより快適に進められるよう注意点を詳しくみていきましょう。
- 従業員のモチベーションを低下させないようにする
- 従業員の健康管理を徹底する
- セキュリティ管理を徹底する
- 正当な人事評価ができるようにする
- 経費負担のルールを明確にする
1.従業員のモチベーションを低下させないようにする
テレワークにおいて従業員のモチベーションを低下させないように気を付けましょう。
前述の通り、テレワークはオフィスワークと大きく業務環境が異なるため、従来に比べて従業員のモチベーション管理が困難になる可能性があります。
また、管理がずさんな場合にモチベーションが低下しやすいですが、管理が厳しすぎるのも逆効果です。
勤怠や業務状況などを過度に監視すると、従業員がストレスを感じやすくなるうえにハラスメントにもなり得ます。
従業員一人ひとりの声に耳を傾け、適度に管理できる体制を整える必要があるのです。
2.従業員の健康管理を徹底する
テレワークでは、従業員の健康管理も重要な責務です。
テレワークは、オフィスワークでは考えられないようなことが原因で体調を崩す可能性があるだけでなく、直接会わないことで健康状態を把握しにくくなります。
管理が行き届かないことで長時間労働に繋がったり生活習慣が不規則になったりと、健康面のリスクは小さくありません。
自宅など他人の目がない環境で働けることはメリットにもなりますが、その分デメリットもあるということを把握しておく必要があります。
3.セキュリティ管理を徹底する
テレワークでは、オフィスワーク以上にセキュリティ管理を徹底する必要があります。
オフィスワークほど直接的に管理できないため、思わぬところで情報漏洩をはじめとしたセキュリティ事故が起こる可能性があるのです。
従業員の私用パソコンで作業することによるウィルス感染や、暗号化されていないフリーWi-Fiを使ったり不特定多数が出入りする場所で作業をしたりすることによる情報漏洩など、注意しなければならないことは多いでしょう。
万が一の事故に対する準備や対策は前もって入念に行っておく必要があるといえます。
なお、総務省がテレワークを安全に実施できるようにするためにガイドラインを策定しているため、参考にしてみるのもおすすめです。
4.正当な人事評価ができるようにする
テレワークでは、正当な人事評価ができるように注意する必要もあります。
オフィスワークとは働き方や管理体制が大きく変わるため、評価についても柔軟に対応しなければなりません。
業務管理ツールを導入したり勤務ルールを変更したりするだけでなく、それがしっかりと機能するか、脆弱性がないか検討するようにしましょう。
5.経費負担のルールを明確にする
テレワークの導入にあたって、経費負担のルールを明確化する必要もあるでしょう。
特に、テレワークを自宅で行う場合、従業員が従業員が社有社宅で生活しているなど、会社側が従業員の生活費用を負担している場合を除き、従業員が支払わなければならない費用が増えます。
インターネットを使うための通信費や水道光熱費などは、業務遂行上必ず発生する費用だといえるでしょう。
会社の対応によって従業員のモチベーション低下や離職を招く危険性があるため、トラブルを避けるため事前にルールを明確化しておくことが重要です。
まとめ
ここまで、テレワークでサボりが発生する主な原因や対処法、テレワークをより効率的に進めるための注意点などを詳しく解説してきました。
テレワークは、活用のし方次第で業務を効率的に進められる可能性がある画期的な働き方です。
しかし、業務管理を怠ったり従業員同士のコミュニケーションが希薄になったりすると、従業員のモチベーションが低下し、サボりが発生しやすくなります。
適切に管理できる体制を整え、従業員一人ひとりが気持ちよく業務に励める環境を作っていきましょう。
テレワークのサボりに関するよくある質問
テレワークのサボりに関してよくある質問をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
テレワークでサボりが発生するのはなぜ?
- テレワークのサボりが発生するのはなぜ?
-
考えられる原因は、以下の通りです。
テレワークでサボりが発生する原因- プライベートな空間で集中しにくいため
- 業務状況が見えにくいため
- コミュニケーションが取りにくいため
- 業務内容に不満があるため
テレワークはオフィスワークとは状況が大きく異なるため、オフィスワークでは考えられなかったことが原因でサボりが発生する可能性があります。
テレワークのサボりをなくすためにできることは?
- テレワークのサボりをなくすためにできることは?
-
企業ができることは、主に以下の通りです。
テレワークのサボりをなくすためにできること- 社内のコミュニケーションの見直し
- 勤務ルールの見直し
- 自宅以外の作業場所の確保
- 業務管理ツールの導入
テレワーク時のコミュニケーション手段は?
- テレワーク時のコミュニケーション手段は?
-
チャットツールやWeb会議が使われるケースが多いでしょう。
また、チャットやWeb会議では話せないような相談・雑談などは1on1ミーティングがおすすめだといえます。