MNPワンストップ方式とは?対応キャリアや実際の乗り換え手順を詳しく解説
MNPワンストップ方式は、2023年5月から大手キャリア(ソフトバンク・NTTドコモ・au・楽天モバイル)と一部の格安SIMブランドで導入された電話番号の持ち運びサービスです。
MNPワンストップ方式を使えばMNP予約番号の取得が不要となり、キャリアを乗り換える際の手間を大幅に減らせます。
本記事では、MNPワンストップ方式の仕組みや対応キャリア、実際にMNPワンストップ方式を使った乗り換え手順を解説します。
キャリアの乗り換えを検討している人は、ぜひご覧ください。
MNPワンストップ方式とは
MNPとは「Mobile Number Portability」の略で、現在使っている電話番号を、別キャリアに乗り換えた後も引き続き利用できるサービスのことです。
これまでのMNPは、従来方式であるツーストップ方式しか使えませんでしたが、2023年5月からワンストップ方式が導入されました。
MNPワンストップ方式を使えば、転入先(乗り換え先)キャリアの手続きのみで電話番号の持ち運びが完結できます。
ここでは、MNPワンストップ方式の3つの特徴について解説します。
- 転出元(乗り換え前)キャリアでの予約番号発行が不要
- 転入先(乗り換え先)キャリアだけで乗り換え手続きが完結する
- MNPワンストップ方式はオンラインのみ手続き可能
転出元(乗り換え前)キャリアでの予約番号発行が不要
MNPワンストップ方式を使えば、転出元(乗り換え前)キャリアでのMNP予約番号の発行が不要です。
従来のMNPツーストップ方式では、転出元(乗り換え前)キャリアでMNP予約番号を発行し、転入先(乗り換え先)キャリアで契約手続きを行う必要がありました。
しかし、MNPワンストップ方式を使えば予約番号の発行が省略できるため、手続きの手間を大幅に減らせます。
転入先(乗り換え先)キャリアだけで乗り換え手続きが完結する
MNPワンストップ方式では、転入先(乗り換え先)キャリアだけで乗り換え手続きが完結できます。
例えば、ソフトバンクからauにMNPワンストップ方式で乗り換える場合の流れは以下のとおりです。
- auの申込み手続きを進める
- ソフトバンクのWEBサイトに自動遷移するため、解約への重要事項説明に同意する
- auの申込み画面に戻り、引き続き申込み手続きを進める
- auへの回線切り替えが完了すると、ソフトバンクが自動解約される
このように、転入先(乗り換え先)キャリア1つで手続きが完了する点が「MNPワンストップ方式」の最大の特徴といえます。
MNPワンストップ方式はオンラインのみ手続き可能
MNPワンストップ方式についてもう一つ押さえておきたいのが、オンラインでのみ手続き可能な点です。
上述した通り、MNPワンストップ方式はキャリアの乗り換え手続きを簡素化できる便利なサービスですが、店舗でのサービスに対応しておらず、当面はオンラインでの手続きに限られます。
店舗でキャリアを乗り換えようと考えている人は、MNPワンストップ方式が使えない点に注意してください。
MNPワンストップ方式の対応キャリアは?
2023年7月現在、MNPワンストップ方式に対応しているキャリアは以下の通りです。
MNPワンストップ対応キャリア▷▷
- au
- ソフトバンク
- NTTドコモ
- 楽天モバイル
- UQモバイル
- povo
- ワイモバイル
- LINEMO
- LINEモバイル
- ahamo
- 日本通信SIM
- b-mobile
- mineo
- ジャパネットたかた通信サービス
これらのキャリア間で乗り換える際は、MNPワンストップ方式が使えるため、乗り換え手続きを簡素化できます。
大手キャリアだけでなく、格安SIMブランドも続々とMNPワンストップ方式に対応しはじめており、今後も対応キャリアが増えていく可能性が高いでしょう。
MNPワンストップ方式のメリット
ここでは、MNP方式のメリットについて解説します。
- キャリアの乗り換え手続きが簡単になる
- MNP予約番号の期限切れに悩まなくて済む
メリット1.キャリアの乗り換え手続きが簡単になる
MNPワンストップ方式を使えば、キャリアの乗り換え手続きが簡単になります。
従来方式であったツーストップ方式とワンストップ方式の乗り換え手続きを比較すると、以下の通りです。
ツーストップ方式の乗り換え手続き
- 転出元(乗り換え前)キャリアでMNP予約番号を取得する
- 転入先(乗り換え先)キャリアでMNP予約番号を入力し、契約手続きを行う
- 転入先(乗り換え先)キャリアの回線を開通する
ワンストップ方式の乗り換え手続き
- 転入先(乗り換え先)キャリアで、契約手続きを行う*
- 転入先(乗り換え先)キャリアの回線を開通する
*手続きの中で転出元(乗り換え前)キャリアの解約に同意する
このように、MNPワンストップ方式を使えば、転入先(乗り換え先)キャリアだけで手続きが完結するのに加え、手順を少なくできる点がメリットです。
メリット2.MNP予約番号の期限切れに悩まなくて済む
MNPワンストップ方式を使えば、MNP予約番号の期限切れに悩まなくて済む点もメリットでしょう。
MNP予約番号には、発行日を含めて15日間という有効期限があります。
上記に加え、転入先(乗り換え先)キャリアによっては「MNP予約番号の有効期限が10日以上残っていること」などを定めている場合があります。
MNPツーストップ方式では、これらの条件を満たせなかった場合予約番号を再発行しなければならず、手続きを行えるタイミングが限られていました。
しかし、MNPワンストップ方式であれば、そもそも予約番号を発行する必要がないため、有効期限を気にせず自分の好きなタイミングで乗り換え手続きが可能です。
MNPワンストップのデメリット
ここでは、MNPワンストップ方式のデメリットについて解説します。
- 店舗での乗り換え手続きでは使えない
- すべてのキャリアが対応しているわけではない
デメリット1.店舗での乗り換え手続きでは使えない
2023年現在、MNPワンストップ方式は店舗での乗り換え手続きに対応しておらず、使えるのはオンラインに限られます。
キャリアの乗り換えを店舗で行おうと考えている人は、MNPワンストップ方式が使えない点に注意してください。
デメリット2.すべてのキャリアが対応しているわけではない
MNPワンストップ方式は始まったばかりのサービスであり、すべてのキャリアが対応しているわけではありません。
2023年7月現在、MNPワンストップ方式に対応しているキャリアは以下の通りです。
MNPワンストップ対応キャリア▷▷
- au
- ソフトバンク
- NTTドコモ
- 楽天モバイル
- UQモバイル
- povo
- ワイモバイル
- LINEMO
- LINEモバイル
- ahamo
- 日本通信SIM
- b-mobile
- mineo
- ジャパネットたかた通信サービス
これらのキャリア以外では、MNPワンストップ方式が使えない点に注意してください。
とはいえ、今後もMNPワンストップ方式に対応するキャリアは増えていく可能性が高いです。
自分がキャリアを乗り換える際に、MNPワンストップ方式が使えないかチェックしましょう。
MNPワンストップ方式を利用した乗り換え手順を4ステップで解説
ここでは、実際にMNPワンストップ方式を利用した乗り換え手順を解説します。
- 必要書類を準備する
- 転入先(乗り換え先)キャリア公式サイトから申し込む
- 転出元(乗り換え前)キャリアの解約に同意する
- 回線を切り替える
手順1.必要書類を準備する
最初に、転入先(乗り換え先)キャリアの申込みに使う必要書類を準備しましょう。
多くのキャリアで、申込み手続きの際本人確認書類と支払い方法の登録を求められるため、手元に準備しておきましょう。
本人確認書類
- 運転免許証
- マイナンバーカード など
支払い方法
- クレジットカード
- 通帳、キャッシュカード など
必要書類は各キャリアによって異なるため、自分が申し込むキャリアの必要書類を調べておくとスムーズです。
手順2.転入先(乗り換え先)キャリア公式サイトから申し込む
次に、転入先(乗り換え先)キャリアの公式サイトから契約を申し込みましょう。
各キャリアによって手続きの流れは異なりますが、MNPワンストップ方式を使う場合「今の電話番号をそのまま使用する(MNP)」と同様の選択肢を選んでください。
手順3.転出元(乗り換え前)キャリアの解約に同意する
次に、転出元(乗り換え前)キャリアの解約に同意しましょう。
転入先(乗り換え先)キャリアの申込み手続きを進めると、転出元(乗り換え前)キャリアを選ぶ画面が表示されます。
キャリアを選ぶと、転出元(乗り換え前)キャリアのWEBサイトに自動遷移するため、解約への重要事項説明に同意しましょう。
転出元(乗り換え前)キャリアのWEBサイトに遷移した際、契約者情報(ID・パスワードなど)の入力を求められるため、事前に確認しておくとスムーズです。
手順4.回線を切り替える
次に、回線を切り替えましょう。
回線の切り替えは、転入先(乗り換え先)キャリアのSIMカードが手元に届いた段階で行います。
切り替えの手続きは各キャリアによって異なるため、申し込んだキャリアの案内に沿ってください。
無事に回線の切り替えが完了すると、転出元(乗り換え前)キャリアは自動で解約されます。
まとめ
本記事では、MNPワンストップ方式の仕組みや実際の乗り換え手順について解説しました。
MNPワンストップ方式は、転入先(乗り換え先)キャリアだけで手続きが完結できる便利なサービスです。
すべてのキャリアがMNPワンストップ方式に対応しているわけではありませんが、活用すれば手続きの手間を大幅に減らせます。
キャリアの乗り換えを検討している人は、MNPワンストップ方式が使えないかチェックしてみましょう。
MNPワンストップ方式についてよくある質問
MNPワンストップ方式に関してよくある質問をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
MNPワンストップ方式は店頭でも手続きできる?
- MNPワンストップ方式は店頭でも手続きできる?
-
2023年11月現在、MNPワンストップ方式は店頭での乗り換え手続きに対応しておらず、使えるのはオンラインに限られます。
MNPワンストップ方式が使えるのはいつから?
- MNPワンストップ方式が使えるのはいつから?
-
MNPワンストップ方式は、2023年5月24日から一部キャリアで対応開始しました。
MNPワンストップ方式の導入により、従来必要であったMNP予約番号の発行が不要となり、転入先(乗り換え先)キャリアの手続きのみで乗り換え手続きが完結します。
MNPワンストップ方式で転出元(乗り換え前)キャリアを解約できる?
- MNPワンストップ方式で転出元(乗り換え前)キャリアを解約できる?
-
MNPワンストップ方式を使ってキャリアを乗り換えることで、転出元(乗り換え前)キャリアを解約できます。
解約までの流れは以下の通りです。
- 転入先(乗り換え先)キャリアの申込み手続きを進める
- 転出元(乗り換え前)キャリアのWEBサイトに自動遷移するため、解約への重要事項説明に同意する
- 転入先(乗り換え先)キャリアの申込み画面に戻り、引き続き申込み手続きを進める
- 回線切り替えが完了すると、転出元(乗り換え前)キャリアが自動解約される
格安SIMへの乗り換えでMNPワンストップ方式を使える?
- 格安SIMへの乗り換えでMNPワンストップ方式を使える?
-
乗り換え先の格安SIMキャリアが対応していれば、MNPワンストップ方式を利用可能です。
格安SIMを含む多くのキャリアがMNPワンストップ方式に対応しており、2023年7月現在の対応キャリアは以下の通りです。
MNPワンストップ対応キャリア▷▷
- au
- ソフトバンク
- NTTドコモ
- 楽天モバイル
- UQモバイル
- povo
- ワイモバイル
- LINEMO
- LINEモバイル
- ahamo
- 日本通信SIM
- b-mobile
- mineo
- ジャパネットたかた通信サービス
MNPワンストップ方式に期限はある?
- MNPワンストップ方式に期限はある?
-
MNPワンストップ方式を使ったキャリアの乗り換え手続きに期限はありません。
従来方式のMNPツーストップ方式では、手続きに必要となるMNP予約番号に有効期限があるため、手続きできるタイミングが限られていました。
MNPワンストップ方式では予約番号の発行が不要であり、自分の好きなタイミングでキャリアを乗り換えられます。