パスポートが有効期限切れ!更新手続き方法と必要書類まとめ
海外に滞在する際は、残存有効期間が十分に残ったパスポートが必要です。
海外へ行く予定があるのにパスポートが有効期限切れの場合や、残存有効期間が少ない場合はなるべく早めに更新(再発行)の手続きをしましょう。
この記事では、そもそもパスポートの有効期限や残存有効期間とは何かについて解説しています。
その上で有効期限切れの場合はどうなるかや、パスポート更新手続きの方法についても説明しているので参考にして下さい。
そもそもパスポートの有効期限と残存有効期間とは?
パスポート申請時には、以下2種類の有効期限からいずれかを選ぶことができます。
種類 | 有効期限 | 備考 |
---|---|---|
表紙が紺色のパスポート | 5年間 | 未成年者(18歳未満)でも取得が可能 |
表紙が赤色のパスポート | 10年間 | 成年(18歳以上)のみ取得できるパスポート※成年者は一般的に、有効期限10年間のタイプを選ぶことが多い |
パスポートの有効期限とは、文字通りパスポートが有効とされる期間です。
日本国内で使う他の身分証と同じように、パスポートにも有効期限があります。
次にパスポートの残存有効期間とは、現時点からパスポートの有効期限までの残り期間です。
パスポートが有効期限切れになると使えなくなるのはもちろん、残存有効期間が短いと渡航先で入国を拒否されてしまうので注意して下さい。
たとえばグアムでは入国時点の残存有効期間が45日以上、同じアメリカでもハワイでは90日以上あることが推奨されています。
パスポートは残存有効期間が1年未満になると、更新申請(切替発給)が可能です。
海外への渡航予定がある場合は、なるべく早めに更新手続きをすることをおすすめします。
パスポートの有効期限が切れたらどうなる?旅行はキャンセル?
仮に、パスポートが有効期限切れとなってしまった場合はどうなるでしょうか。以下、ケースごとにみていきましょう。
出発当日に気付いたときは?
海外旅行へ出発する当日にパスポートの有効期限切れに気付いた場合、出国審査を通過できません。
当日中にパスポート更新手続きをすることもできないので、残念ですが旅行をキャンセルするしかなくなってしまいます。
また有効期限切れでなくても、残存有効期間が短いと渡航先に入国できません。
(入国を拒否される残存有効期間は国によって異なります。)
観光目的で海外へ行く場合、パスポートの残存有効期間が3~6ヵ月未満だと入国拒否されてしまう可能性が高くなります。
この場合も、旅行をキャンセルするしかありません。
旅行を当日にキャンセルした場合、ツアー代金やホテル代金は全額負担となる上、キャンセル料が別に発生することもあります。
海外旅行へ行くずっと前に気付いたときは?
海外旅行へ行く時点でパスポートが有効期限切れだったり、残存有効期間が短かったりすると旅行をキャンセルせざるを得なくなります。
そのため、なるべく早めにパスポートの更新手続きをするようにしましょう。
パスポートの更新には、土日祝日を除いて7日程度かかります。
ツアー予約時に気付いたときは?
旅行会社でツアーを予約する場合、パスポートの有効期限や残存有効期間をチェックされます。
ツアー出発時点で有効期限切れだったり残存有効期間が足りなかったりする場合、ツアーを予約できない場合もあるので注意して下さい。
なおパスポート発給や更新の手続き中であれば、ツアーを予約できることもあります。
海外滞在中に気付いたときは?
海外滞在中に、パスポートの有効期限切れに気付いた場合、そのままでは帰国することができません。
渡航先の国にある日本大使館・領事館へ行って、パスポートを再発行してもらうか帰国のための渡航書※を発行してもらう必要があります。
※帰国のための渡航書とは
パスポートの代わりに、海外から帰国するときに限って使える旅行文書で、有効期間は数日間のみと短い。
海外でパスポートを紛失したり失効したりした際、やむを得ない事情ですぐに帰国する必要が生じたときに限り、在外公館で発行してもらえる。
ただしパスポート再発行・渡航書発行のどちらも、日本から戸籍謄本を送ってもらう必要があるなど手続きには時間がかかります。
(昨今ではメールやFAXで、戸籍謄本のコピーを送ってもらう方法でよい国も増えた)
そのため、海外旅行中にパスポートの有効期限切れを起こしてしまわないように気を付けましょう。
パスポートが有効期限切れで再発行(更新)する方法
パスポートの有効期限が切れていて再発行(更新)する場合、必要書類を揃えてお住まいの都道府県にあるパスポートセンターで手続きします。
手続きの内容は、パスポートを新規発行するときと同じです。
各都道府県にある最寄りのパスポートセンターは、以下外務省公式サイトのURLから検索できます。
なおパスポートは再発行の手続き後、すぐに受け取れるわけではありません。
パスポート発行後に、改めてパスポートセンターへ行って受領手続きをする必要があります。
パスポート取得の手続きから発行までにかかる期間は、土日祝日を除いて7日間程度です。
※一部の地域では、オンライン(マイナポータル)でもパスポート申請の手続きが可能です。
オンラインで申請した場合は、受領手続きのときのみパスポートセンターへ行きます。
オンライン申請の可否については、マイナポータルの申請画面で確認下さい。
パスポート期限切れで再発行(更新)する際の必要書類
パスポートが有効期限切れとなり、再発行する際に必要な書類は以下の通りです。
一般旅券発給申請書
パスポート取得時に必要となる基本の書類です。
外務省の公式サイト(「パスポート申請書ダウンロード」)からダウンロードできる他、パスポートセンターの窓口で入手することもできます。
戸籍謄本
申請日前の6ヵ月以内に発行された戸籍謄本が必要です。
地域によっては、マイナンバーカードがあればコンビニで戸籍謄本を取得できます。
戸籍謄本のコンビニ交付が可能な市町村は地方公共団体情報システム機構の公式サイトで確認してください。
マイナンバーカードがない場合は、役所へ行って取得手続きをする必要があります。
住民票の写し※必要な方のみ
「住民基本台帳ネットワークシステムの利用を希望しない方」と「住民登録をしていない単身赴任先や、就学先などの都道府県でパスポート申請をする方」に限り、住民票の写しが必要です。
パスポート用の写真
以下条件を満たすパスポート用の写真を用意します。
- 申請者の顔がはっきりわかるもの
- 申請日から6ヵ月以内に撮影されたもの
- 縦45cm×横35cmのフチなしで、背景が無地で淡い色の写真
- 無帽で正面を向いているもの
本人確認書類
マイナンバーカード・運転免許証・船員手帳のうち1点があれば、本人確認書類として利用可能です。
もしくは以下Aから2点、AとBからそれぞれ1点ずつを、本人確認書類として用意する必要があります。
A
健康保険証、国民健康保険証、共済組合員証、船員保険証、後期高齢者医療被保険者証、国民年金証書(手帳)、厚生年金証書、船員保険年金証書、恩給証書、共済年金証書、印鑑登録証明書(この場合は登録した印鑑も必要)など
B
※以下のうち、写真が貼ってあるもの学生証、会社の身分証明書、公の機関が発行した資格証明書など
パスポートの期限切れ前に更新する方法
パスポートの残存有効期間が1年未満の場合は、期限切れ前に更新手続きができます。
更新にかかる期間も、新規発行と同様に土日祝日を除いて7日間程度です。
パスポート更新後は、受領手続きをするため改めてパスポートセンターへ行く必要があります。
更新手続きの際に必要な書類は以下の通りです。
一般旅券発給申請書
パスポート取得時に必要となる基本の書類です。
外務省の公式サイト(「パスポート申請書ダウンロード」)からダウンロードできる他、パスポートセンターの窓口で入手することもできます。
パスポート用の写真
以下条件を満たすパスポート用の写真を用意します。
- 申請日から6ヵ月以内に撮影されたもの
- 申請者の顔がはっきりわかるもの
- 縦45cm×横35cmのフチなしで、背景が無地で淡い色の写真
- 無帽で正面を向いているもの
パスポート
残存有効期間が残っている、手元のパスポートを用意します。
<戸籍謄本>※必要な方のみ
氏名や本籍の都道府県に変更があった場合に限り必要
残存有効期間が残っていてパスポート更新をする場合、手元のパスポートで本人確認できます。別に本人確認書類を用意する必要はありません。
なおパスポート更新については、2023年3月からオンライン(マイナポータル)でも申請できるようになりました。
オンラインで手続きをすれば、パスポートを受領するときにだけパスポートセンターへ行けばよいことになります。
戸籍謄本の提出が必要な場合、一部都道府県に限り簡易書留での郵送が可能です。
郵送での手続き可否については、各都道府県のパスポートセンター公式サイトで確認下さい。
パスポートセンター公式サイトは、以下外務省公式サイトのURLから検索できます。
まとめ
パスポートには有効期限があります。またパスポートの残存有効期間とは、現時点からパスポート有効期限までの期間のことです。
パスポートが有効期限切れの場合は、海外へ行くことも海外から帰ることもできません。またパスポートの残存有効期間が短い場合は、渡航先への入国を拒否されてしまうので注意しましょう。特にパスポートの残存有効期間が3~6ヵ月未満の場合に、入国を拒否する国が多いです。
パスポートは残存有効期間が1年未満になったときから、更新手続きができるようになります。海外へ行く予定がある場合は、なるべく早めに更新手続きを行いましょう。
パスポートの更新はお住まいの都道府県にあるパスポートセンターへ行くか、地域によってはマイナポータルからのオンライン申請も可能です。
パスポートの期限切れや更新に関するよくある質問
パスポートの取り方や作り方は分かっても、期限切れのパスポートを更新する方法は分からないという方も多いのではないでしょうか。ここではパスポートの期限切れや更新に関して、よくある質問をまとめています。
パスポートの更新や再発行に必要なものは?
- パスポートの更新や再発行に必要なものは?
-
パスポートの残存有効期間が1年未満で更新する際や、パスポートの有効期限がきれて再発行する際は以下が必要です。
パスポート再発行・更新いずれの場合にも必要なもの- 一般旅券発給申請書※外務省の公式サイト(「パスポート申請書ダウンロード」)からダウンロード可能
- パスポート用の写真
- 発行から6ヵ月以内の戸籍謄本※パスポート更新の際は、氏名か本籍地がかわった場合のみ必要
パスポート再発行のときのみ必要なもの- 住民票の写し※住民登録をしていない都道府県で申請する際などのみ
- 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
パスポート更新のときのみ必要なもの- 手元にある有効期限前のパスポート
パスポートが期限切れの場合、更新にどのくらい時間がかかる?
- パスポートが期限切れの場合、更新にどのくらい時間がかかる?
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パスポートが有効期限切れで更新する場合は、新規発行する際と同じ手続きをします。
パスポートの新規発行や再発行にかかる期間は、申請日から土日祝日を除いて7日間程度です。新しいパスポートの準備ができたら、パスポートセンターへ行ってパスポートを受領する必要があります。
※一部地域では、マイナポータルでパスポートのオンライン申請が開始されました。詳細についてはマイナポータル公式サイトで確認下さい。
パスポートが期限切れで再発行(更新)する場合の料金はいくら?
- パスポートが期限切れで再発行(更新)する場合の料金はいくら?
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パスポートの有効期限が切れて再発行(更新)する場合は、はじめてパスポート作成するときと同じで以下料金がかかります。
パスポートの有効期間 手数料 収入印紙代 合計 10年間 2,000円 14,000円 16,000円 5年間(12歳以上) 2,000円 9,000円 11,000円 5年間(12歳未満) 2,000円 4,000円 6,000円 発行から6ヵ月以内にパスポートを受領しないと、そのパスポートは失効して改めて取得の手続きが必要になります。パスポートを受け取らず失効して、5年以内に改めて発行手続きをする場合、手数料+収入印紙代あわせ6,000円高くなりますので注意して下さい。
パスポートの期限切れで更新したいとき東京ではどこで手続きできる?
- パスポートの期限切れで更新したいとき東京ではどこで手続きできる?
-
東京都では、新宿・有楽町・池袋・立川にある各パスポートセンターで手続きできます。各パスポートセンターの所在地については、以下サイトで確認下さい。
東京都生活文化スポーツ局の公式サイト(「パスポートセンターへのアクセス(新宿・有楽町・池袋・立川の各パスポートセンター)」)