中国出張時に必要なものは?入国条件・ビザなど|2024年最新版
日本で流通している商品の多くが中国製ということもあり、製造業などでは日本企業が現地に工場を持っているケースも少なくないでしょう。
そういった背景もあるため、業務上の理由で中国へ「海外出張」という形で行く方も多いのではないでしょうか。
実は中国は、インターネット事情が少々特殊ということに加えて、パスポート以外にも査証(ビザ)が必要となっており、少々入国前に準備をする必要があります。
本記事では、日本人がビジネス目的で中国へ渡航を予定されている方向けに準備情報について解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
中国渡航・出張時の入国制限について
新型コロナウィルスに関しての水際対策についての変更点
日本および中国政府の新型コロナウィルス感染対策の緩和により、PCR検査による陰性証明書の提出は不要となりました。
この検査自体は、出発48時間以内の自主的な抗原検査の実施に置き換えられることとなりますが、中国渡航前にその結果の提示による陰性確認義務は不要です。
執筆時点での隔離の必要性はありません。
※この情報は執筆時点のものです。詳細に関しては公的なサイトも合わせて参考にしてください。
ビザ関連の情報について
- 日本国籍向けの15日以内の短期滞在でのビザ免除措置は停止中です
- 2020年3月28日以前に発給された夕以降期限内のビザがあれば訪中を許可しています
- 観光目的での中国査証申請受付は再開しています
情報参照元:日中国大使館HP
中国出張のビザ(査証)申請について
現在、中国へ渡航する際は、「ビジネスでの出張」に関しては渡航目的に沿ったビザの申請および取得が必要です。
ここでは、ビザの申請方法についてお伝えして行きます。
ビザの申請方法
ビザの申請方法
- 中国ビザオンライン申請のホームページ(https://cova.mfa.gov.cn/)から「中华人民共和国签证申请表」(申請先によっては「中国签证在线填表确认页」も必要)をオンライン上で作成後、印刷する。
- 申請票の「第九項目」と「在线填表确认页」の欄にサインをします
- ホームページから対面手続日の予約を行い、「签证预约确认表」を印刷します
- 予約日に中国ビザ申請センターもしくは総領事館などを訪問し、申請書類を提出します
- 提出に合わせて、申請者の生体認証データ(10本すべての指の指紋を採取)を取得します
翻訳
- 中华人民共和国签证申请表→中華人民共和国ビザ申請フォーム
- 国签证在线填表确认页→中国ビザオンラインフォーム確認ページ
- 在线填表确认页→オンラインフォームの入力確認画面
- 签证预约确认表→ビザ予約確認証
ビザの申請書類
- オンライン記入した「中华人民共和国签证申请表」
- パスポート原本及び写し(日本に居住する第三国申請者の場合:在留カード、日本上陸許可または日本査証及び入国証印)
- 証明写真1枚
- 各種ビザにおける提出書類(参考)
元中国籍を有する場合:■初めてビザ申請を行う方→旧中国パスポート及び帰化証明書 ■過去にビザを取った方:旧中国ビザ
情報参照元:中国日本国大使館
日本国籍の方の無査証滞在(ビザなし)について
基本的に、日本国籍を持っている方がビザなしで中国に滞在(無査証滞在)することは難しいと考えても差し支えありません。
ビザ申請が不要となるのは以下に該当する方です。
- ビザ相互免除協議に該当する方
- 有効な中国永久居留書類を所持している方
- 有効な中国居留許可を所持している方
- 有効なAPECカード(バーチャルカードは対象除外)を所持している方
トランジットビザの免除措置について
おそらく、これに該当する方は一部でしょう。
トランジットビザとは、ある国を経由して第3国へ渡航(移動)する際に、乗り継ぎのために立ち寄るために必要となる査証(ビザ)のことです。
2023年1月29日より、日本国籍へのトランジットビザの免除措置が再開されました。
- 有効なパスポートを所持している
- 72-144時間以内に中国以外の第三国への航空便の予約が確定しており、その航空券を所持している
中国への入国手順について
ここからは、日本から出国し、中国へ入国するまでの流れと手順について説明します。
なお、ここでは、下記の手順はすでに済んでいる前提で進めていきますのでご了承ください。
- 航空券の手配
- パスポートの取得
- 渡航目的に応じたビザの取得
- 海外旅行保険への加入確認
出発48時間以内に抗原検査を実施し陰性確認を行う
2023年4月29日から、中国へ渡航する際のPCR検査は不要になりました。
代わりに、出発時刻から48時間以内に抗原検査を実施し、陰性をご自身で確認することが必要です。
なお、この陰性確認に関しては、市販の抗原検査キットを利用しても、PCR検査を行なっても、どちらでも構いません。
中国税関出入国健康申告の登録を行う
陰性の確認が取れたら、現地の税関で陰性結果の報告が必要です。
事前下記のいずれかから、中国税関出入国健康申告を行う必要があるため、準備しましょう。
- WeChatミニプログラム版「海関旅客指尖服務」
- アプリ版「掌上海関」
- ネット版 (https://htdecl.chinaport.gov.cn)
いずれかから事前に申請を行う。
参考
これらを入力後、税関でQRコードを提示してください。
登録完了後に表示されるQRコードは入国時にすぐに提示できるように、念の為スクリーンショットを撮っておきましょう。
そのほか、中国へ渡航する際の防疫対策については中国大使館の公式情報をご覧ください。
中国へ渡航する際の防疫対策について (2023年4月25日更新)
また、税関では、最大20%のサンプルを対象として、ランダムに健康検査を実施しますので覚えておきましょう。
入国カードを記入する
ここまで完了したら、入国カードを記入しましょう。
入国カードについては、中国語/英語でしか記載されていません。
英語での記載を見ながら、英語で記入しましょう。
表面
- 姓(Sername)
- 名(Givenname)
- 性別(Sex)
- 国籍(Nationality)
- 生年月日(Date of Birth)
- 中国名 ※ある場合 (Chinese name)
- パスポート番号(Passport Number)
- ビザ番号(Visa No.)
- 入国便名(Arrival Flyght No.)
- 訪問目的(Purpose of the Trip)
- 携帯電話番号(Personal Phone Number)
- 中国での滞在先(Cities Intended to visit china)
- 滞在先住所またはホテル(Detailies address or hotel name while in china)
裏面
- 中国出国のための航空券は予約済みですか?予約済みであれば出国日と出国便名を記入してください。
- 中国に受け入れ先や連絡先はありますか?ある場合は受け入れ先住所・電話番号を記入してください。
- 過去2年間にどこの国と地域に訪問しましたか?
- 署名
中国出張で必要なものについて
ビザの申請手続きと並行して、中国への出張準備も合わせて行いましょう。
ここからは、中国出張で必要なものについてご案内します。
中国出張へ持っていく持ち物
- パスポートとビザ
- 中国行きの航空券
- 海外旅行保険
- 現金
- クレジットカード
- スマートフォン・変圧器/アダプター・パソコンなどのビジネス機器
パスポート・ビザ
中国のみならず、日本国外へ出国する際には必ずパスポートが必要です。
お住まいの市町村のパスポート窓口で事前に申請しましょう。
特に中国渡航時のパスポート有効期限については、有効期限が6ヶ月以上残っているものが望ましいと謳っている情報サイトが多く、外務省サイトでも、残存期間が3ヶ月〜6ヶ月以上とされている国が多いと記載されています。
また、執筆時点では、中国入国の際は、特定の状況を除いて、中国政府が発行するビザが必要となっているため、事前に申請しましょう。
ビザの申請方法についてはこちらをご覧ください。
中国行きの航空券
中国へ渡航する場合、もちろんですが、飛行機の搭乗券が必要です。
ご自身がビジネス渡航する場合は、企業側で用意する必要があるでしょう。
世界的に感染渦が収束しつつありますが、日本から中国への航空便は減便されているケースがまだ多い印象です。
帰りの航空券と合わせて、事前購入を検討しましょう。
海外旅行保険
たとえビジネス目的の渡航であっても、旅行は旅行です。
不足の事態に対応するために、必ず海外旅行保険には加入しましょう。
クレジットカードに付帯されている場合もあるため、事前に確認してください。
海外では、日本とは異なるため治安が悪いケースで盗難があったり、急病に対応するために多額の医療費が発生したなど、想定していないトラブルに出くわすことも珍しくありません。
念押しにはなりますが、必ず事前に加入するようにしましょう。
クレジットカード・現金
海外旅行時の決済は、クレジットカードが便利です。
現地通貨を持っていなくとも決済が可能で、現金を持ち歩くよりも安心できるでしょう。
ただし、契約している国際ブランド(特にJCBやAMEX)などでは海外で利用できない可能性があるため、複数の国際ブランドのクレジットカードを持っていくことをお勧めします。
また、クレジットカードが利用できない場合に備えて、現金も持っていきましょう。
中国国内での通貨以外にも、日本円もある程度持っていくと安心できます。
一般的には、空港よりも街中の方が換金レートが良い場合が多いため、円を元に両替する場合は覚えておいてください。
スマートフォン・変換プラグ・パソコンなどのビジネス機器
ビジネスで中国へ行く場合、スマートフォン・パソコンは必須でしょう。
特に、スマホに関しては、入国時にQRコードを提示する必要があるため必須と言えます。
変換プラグに関しては、中国国内でも日本と同様に二股タイプが刺さる場合がほとんどですので、不要となるケースが多いようです。
ただし、中国国内の電圧に関しては、日本よりも大きい220Vとなっているため、利用したい製品によっては、アップトランスが必要となるケースがあります。
事前に、使用したい家電製品の対応電圧について確認した方が安心できるでしょう。
多くの日本の家電製品の場合、対応電圧は100Vー240Vとなっている場合が多いため、そのまま利用できるケースが多くあります。
中国国内でのインターネット通信には注意
中国国内では、情報統制のために金盾(グレートファイヤーウォール)と呼ばれるインターネット検閲が存在しているため、日本国内と同じようにインターネットを利用することができません。
Googleを始め、LINEなどに関しても利用できないため、VPNもしくは国際ローミングを利用したインターネット接続ができる手段を事前に手配する必要があります。
中国出張でも利用できるローミングを利用したSIMカードを持っていく手段もありますが、最も簡単で安心して利用できるのは、海外専用モバイルルーターです。
詳細についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
中国での通信手段は「海外WiFiレンタルショップ」がおすすめ
中国で通信手段を確保するためには、現地キャリアの電波を利用できるSIMカード、もしくは海外専用モバイルルーターが必要です。
加えて、金盾の影響を回避できるサービスでないと、日本国内と同じようにインターネットを利用することができないため、他の国よりも、より慎重に通信手段を検討する必要があるでしょう。
当サイトでは、安心して中国国内でもインターネット接続ができる「海外専用モバイルルーター」の利用を推奨しています。
その中でも特におすすめしているのが「海外WiFiレンタルショップ」のモバイルルーターです。
通常のモバイルルーターは、渡航期間中の使用有無に関わらずに料金が発生しますが、海外WiFiレンタルショップのモバイルルーターであれば、電源を入れた日しか通信料金が発生しません。
加えて、使用料金は、他社海外WiFiと比較しても大変安価に設定されています。
コンビニでも受け取り可能となっているため、帰宅が遅い方でも確実に受け取ることができるでしょう。
ぜひご利用ください。
\中国への出張時の通信手段はこれ/
海外WiFiレンタルショップはこちら▷
中国入国後の制限措置について
2023年6月時点では、中国入国後の行動制限はありません。
ただし、健康状態の申告内容及び到着時の税関の通常検疫で異常がないことが条件となります。
参考:在中国日本国大使館|新型コロナウイルス感染症(中国渡航に必要な手続き)
また、中国国内でのマスクの着用については、公共交通機関利用時に関しては「推奨」となっています。
「義務」ではありませんので、着用有無に関しては渡航者の判断で良いと考えられますが、推奨されているため、着用した方が無難でしょう。
参考:中華人民共和国中央人民政府|关于印发预防新型冠状病毒感染公众佩戴口罩指引(2023年4月版)的通知
中国から帰国した際の日本への入国手順について
※掲載情報は、2023年6月時点のものです。
2023年4月29日から、日本入国時のワクチン証明書又は出国前検査証明書の提示は不要となりました。
よって、それまでに入国時に必要だった「Visit Japan Webサービスの登録」も不要になります。
ただし、税関申告書の記入が必要となるケースがあります。
参考:厚生労働省 水際対策
日本への帰国時、日本国籍の方であれば「顔認証ゲート」を通過するだけで入国手続きが可能です。
その際に、パスポートには証印(スタンプ)されませんのでご注意ください。
準備をしっかりして安心できる中国出張にしよう
以上、中国へ出張で行く際の手続き方法や注意点について解説してきました。
中国への渡航は、パスポート以外にもビザの取得が必要という点で、他の国へ行く時よりも若干手続きが煩雑と言えるでしょう。
ぜひこの記事を参考に、しっかりと準備してみて下さい。
また、現地でのインターネットは中国政府によって検閲されているため、日本国内と同じようにインターネットを利用するためには事前にしっかりと準備していく必要があります。
当サイトでおすすめしている中国でのインターネット手段は、日本国内から海外専用モバイルルーターをレンタルしていく方法です。
この記事があなたの中国出張をサポートできることを願っています。