中国でおすすめのSIMカードは?旅行・出張用のSIMは日本で手配しよう
中国への旅行や出張などで、現地でインターネットを利用したいという方は多くいらっしゃるでしょう。
その中でも、現地でも利用できるSIMカードを手配するのは、有効なインターネット手段の一つです。
ただし、中国の特殊な事情を加味すると、現地でのSIMカード手配よりも、事前に日本国内で手配して行った方がより安心して使うことができるというのはご存知ない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、中国の特殊なインターネット事情を踏まえて、中国渡航でおすすめのSIMカードを紹介していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
- プリペイドSIMは国際ローミング対応のものを選ぶ
- 対応周波数とSIMロックに注意
- プリペイドSIMの海外利用は上級者向け
- 簡単なのは海外専用モバイルルーターを日本国内からレンタルする方法
- おすすめは「海外WIFiレンタルショップ」でのレンタルです。
中国のインターネット規制による注意点
中国国内には「金盾(グレートファイヤーウォール」と呼ばれる情報統制が敷かれており、通常の中国国内のネットワークからは、指定されているソースにしかアクセスできません。
統制対象には、GoogleやApple、twitterやInstagramなども含まれているため、日本国内と同様に通信することが非常に困難となっているのです。
現在、このインターネット規制を回避するための手段としては、下記の2種類の方法が存在します。
- VPNサービスを利用する(主に海外専用モバイルルーターで対応しているものあり)
- 国際ローミングに対応したSIMカードを利用する
今回の記事は「中国国内でSIMカード」を利用する方法となっているため、国際ローミング対応SIMについて説明しましょう。
中国で使うSIMカードは必ず国際ローミング対応のものを選ぶ
公益社団法人日本消費生活アドバイザーのホームページを引用すると、国際ローミングとは下記のように定義されています。
携帯電話会社のサービスを利用する方法のうち、国内で契約をしている携帯電話等を海外でも利用することを「国際ローミング」といいます。roamとは、「歩き回る、放浪する」という意味です。
https://nacs.or.jp/mini_chishiki/roaming/
要するに、日本で契約、もしくは購入したSIMカードの運営会社が、現地通信事業者と提携することで、現地の電波網を用いて通信できるという仕組みを「国際ローミング」と言うのです。
中国国内での通信に関しては、通常であれば国内から国外へ通信する場合には情報統制によりアクセスが遮断される場合がほとんどとなっていますが、国際ローミングに関しては規制の対象外となっています。
そのため、中国で利用するSIMカードは、必ず国際ローミング対応のものにしましょう。
ただし、国際ローミングに関しては、従量課金制にはなっていないケースが多いため、初期設定ではオフになっていることがほとんどです。
キャリアスマホをお使いの方で、正しい国際ローミング手続きを行わない場合、高額請求となるトラブルが頻発しています。
くれぐれもご注意ください。
参考:国際ローミングのトラブル|公益社団法人日本消費生活アドバイザー
中国で利用できるSIMカードは2種類存在
中国で利用できるSIMカードは2種類存在します。
- キャリアのSIMカード
- 国際ローミング対応のプリペイドSIMカード
最近では、NTTドコモのオンライン専用プラン「ahamo」など、特別な手続きなしに海外でも日本国内同様に利用できるプランも登場してきており、ahamoであれば「eSIM」にも対応しているため、その場で即手続きが可能でしょう。
ただし、ほとんどのキャリアのプランでは、海外専用のオプションに事前に申し込む必要があります。
NTTドコモでは、「パケットパック海外オプション」を提供しており、ご自身のニーズに応じた通信プランを選択することが可能です。
ただし、設定を誤ると高額請求の対象となってしまうため、よほど携帯電話に精通していないと設定は難しいかもしれません。
一方で、国際ローミング対応のプリペイドSIMカードであれば特別なオプションに申し込まなくても、事前に支払った料金の中で安心して利用することが可能です。
最近では、KKDayやWorld eSIMなどの海外専用eSIMも登場してきています。
高額請求のリスクを考えると、やはりプリペイドSIMカードの方がおすすめでしょう。
Amazonで購入できる中国でおすすめのSIMカード
ここまでで、中国国内でも日本と同じように利用できるSIMカードは、国際ローミングに対応しているものということを説明してきました。
この国際ローミング対応SIMカードは、実は中国国内で入手するのが非常に難しいとされています。
中国国内で入手できてしまったら、現地の方も規制をすり抜けてインターネットができてしまうため、情報統制の意味がなくなってしまうでしょう。
中国渡航時に、国際ローミング対応SIMカードの利用を予定しているのであれば、日本国内で入手するのが鉄則です。
ここでは、有名インターネットショッピングサイト「Amazon」で購入できる国際ローミング対応SIMカードのおすすめサービスを2つ紹介していきます。
中国聯通香港(China Unicom Hong Kong)
対応周波数に対する回答
中国本土で弊社が使用するbandは、
Amazon
Band3 (1800 MHz) 、Band8 (900 MHz)、Band40 (2300 MHz) 、Band1(2100MHz)となります。
上記bandに対応しているSIMフリーまたはロック解除済み端末であれば基本的には使用が可能です。
※香港では利用できません。
まず紹介するのは、中国のキャリアの一つである中国レン通香港の電波を利用してインターネット接続を行うSIMカードです。
紹介しているSIMカードは、1日あたりの使用上限が設定されておらず、30日間合計で12GB利用可能となっているため、1日のパケット上限を気にせず安心して利用できるのが魅力でしょう。
さらにはリチャージ・テザリングも可能となっています。
APN設定方法についても丁寧に案内されているため、携帯電話操作に慣れた方であれば比較的簡単に利用できるでしょう。
SIM 2Fly(AIS)
利用周波数帯域
- 【4G】Band1 2,100MHz 、Band3 1,800MHz
- 【3G】900MHz、2,100MHz
※中国利用の場合、SIMフリー端末が下記の周波数帯域に対応している必要あり
TD-SCDMA 、TD-HSDPA : 1,900Mhz /2,000Mhz /2,300Mhz 、TD-LTE : 1,900Mhz(B39) /2,300Mhz(B40) /2,600Mhz(B38,B41)
次に紹介するのは、タイの通信事業者「AIS」が提供しているアジア対応のSIMカードです。
中国国内以外でも利用できるため、アジア周遊を予定している方にもおすすめできます。
紹介しているのは、8日間で6GBまで利用できるものですが、他にも「8日/5GB」「30日/5GB」「30日/10GB」などのプランが用意されています。
先に紹介したものよりは若干パケット上限が小さく、料金は同等となっているため、特別な理由がなければ中国レン通香港のSIMカードが良いでしょう。
SIMカードの交換方法と設定について
プリペイドSIMカードを購入した後は、ご自身のスマホに挿入して、APN設定をする必要があります。
ここでは簡単に手順を紹介していきましょう。
スマホの電源を切って、SIMピンを使ってSIMトレーを押し出し、現在挿入されているSIMカードを抜きます。
購入したプリペイドSIMカードを挿入して、電源を入れます。
プリペイドSIMカードに記載されてある通信情報を、ご自身のスマートフォンで設定します。
【注意】事前にSIMロックの解除が必要
SIMロックとは、購入したキャリア以外の電波での利用を制限するための仕組みです。
2021年10月1日以降にスマートフォンを購入された方に関しては、原則としてSIMロックはかかっていませんが、それ以前にキャリアショップで購入された方はSIMロックがかかっている可能性が高いと言えます。
事前にSIMロックを解除しないと、プリペイドSIMカードが利用できないため、手続きが必要となりますのでご注意ください。
【注意】対応周波数を確認しないと利用できない可能性あり
プリペイドSIMカードを利用するためには、現地で利用する周波数帯域にご自身のスマートフォンが対応している必要があります。
SIMロックを解除しても、ご自身の持っているスマートフォンが現地周波数に対応していなければ通信はできないため、事前に「お使いの機種名 対応周波数」等のワードで検索して調べるようにしてください。
まとめ
以上、中国でも使えるおすすめプリペイドSIMカードを紹介してきました。
Amazonでは非常に多くの商品が出回っており、中には国際ローミングに対応していないようなものも散見されるため、よく確認してから購入するようにしましょう。
また、プリペイドSIMカードの利用は、携帯電話の操作や知識がある程度ある方向けの上級者手段です。
少しでもやり方に不安がある方には、海外専用モバイルルーターの方がおすすめと言えます。
ぜひこちらも検討してみてください!