インド出張時の注意点(ビザ必要有無・渡航入国方法・持ち物)
いまやIT大国となったインドでは、日本国内からも多くのビジネスマンが出張で行くようになりました。
世界的にも新型感染症の影響が収束しつつありますが、やはり国によって入国条件が異なるのも事実です。
また、インドに限っては、観光でもビジネスでも、渡航目的によらず入国の際にビザが必要となっているため、前もって準備が必要でしょう。
本記事では、ビジネス目的でインドへ出張する際の手順や注意点、必要なものについて解説して行きます。
ぜひ最後までご覧ください。
インド入国制限の最新渡航情報
まずは、インドの入国制限やビザ取得有無などの最新情報について確認していきましょう。
感染危険情報 | なし |
入国(観光) | ○ |
入国(ビジネス) | ○ |
ワクチン接種証明書 | 不要 |
ビザ(観光) | 必要 |
ビザ(ビジネス) | 必要 |
海外旅行保険 | 加入推奨 |
日本出発前のPCR検査 | 不要 |
帰国前のPCR検査 | 不要 |
インドの入国制限について
(2023年7月時点)
執筆時点では、日本を含む下記記載国から到着するすべての国際線旅客に対しての下記措置は撤廃されています。
- 出発72時間前以内に実施したRT-PCR検査陰性証明書の提示 →撤廃
- Air Suvidhaでの陰性証明書・自己申告書の提出 →撤廃
対象だった国と地域:日本・中国・香港・韓国・タイ・シンガポール
2023年2月13日午前11時以降(インド時間)に撤廃
観光・ビジネス目的での渡航時のビザについて
日本国籍を有する方がインドへ渡航する場合、渡航目的にあった査証(ビザ)の取得が必要です。
観光目的の場合も、ビジネス目的の場合も一律で査証(ビザ)必要となっているため、事前に申請・取得しましょう。
インド入国時の陰性証明書必要有無について
前述の通り、インド入国時の陰性証明書の提出に関しては、2023年2月13日午前11時以降(インド時間)に撤廃されました。
よって、執筆時点では、インド入国時の陰性証明書の提示は不要です。
インド渡航時の査証(ビザ)申請方法について
インドへ渡航する際は、観光・ビジネスの両方で査証(ビザ)の取得が必要です。
事前にインド大使館・総領事館で査証の申請・取得が必要となります。
インド渡航時のビザの種類
インドのビザの種類下記のように分類されています。
メインカテゴリー | サブカテゴリー | 発給対象者 |
---|---|---|
観光 | T-1〜T-3 | 観光・休暇・知人訪問 語学音楽などの短期コース参加 など |
業務・商用-1 | B-1〜B-8 | 新規事業の立ち上げ・技術指導・商談・人材採用など |
業務・商用-2 | B-1X〜B-4X | 商用査証保持者の扶養家族 |
就労-1 | E-1〜E-5 | 6ヶ月未満の短期就労・6ヶ月以上の長期就労 企業内転勤でのインドへの赴任 など |
就労-2 | E-1X〜E-5X | 就労査証保持者の扶養家族 |
会議 | C-1〜C-2 | インド政府機関主催の国際会議への参加 非政府機関・企業団体が主催する国際会議への参加 など |
医療 | MED/MEDX | 治療目的で入国する患者および家族 |
留学-1 | S-1〜S-8 | インド国内の学校への留学目的 など |
留学-2 | S-1X〜S-6X | 留学査証保有者の扶養家族 |
通常ビザ
- 対象:すべてのインド渡航者
- 申請先:在日インド大使館・総領事館
- 受け取り方法:5営業日以内に交付(おそらくは郵送もしくは手渡し)
通常ビザの申請および取得は、インド大使館および総領事館で行います。
- 事前にオンラインでビザ申請フォームを記入して証明写真を添えてオンラインで提出する
- インディアン・ミッション/ビザ申請センターで直接ビザを受け取る、または郵送でビザを受け取る
参考:https://indianvisaonline.gov.in/visa/ https://indianvisaonline.gov.in/visa/instruction.html
ビザの申請カテゴリーによって必要な添付書類が大きく異なっており、特にビジネス目的の場合は、ビザ申請書の他に、インドの会社からの推薦状が必要など、非常に細かく規定されているため、十分に注意しましょう。
詳細については、インド大使館の「必要な添付書類」からご覧ください。
注意事項
- ビザ申請の際、インド渡航時から数えてパスポートの有効期限が6ヶ月以上の有効期間がある場合に限ります。
- パスポートにビザと入国スタンプを押す余白は2ページ以上ある必要があります
- ビザの有効期限は「発行日」からです。
- インドへの渡航予定日よりも大幅に前にビザ申請を行うことを推奨します。
参考:インド大使館
オンラインビザ(e-Visa)
- 対象:観光・商用・会議・治療目的での短期滞在者のみ
- 申請先:オンライン
- 受け取り方法:インド国内の所定の空港などでインド到着時に査証許可を取得
オンラインビザとは、インド渡航前にオンライン上で査証申請を行い、インド到着時に取得するビザです。
事前に発給承認を得ることができると、インド到着時に生体認証(顔写真の撮影・指紋採取)を実施し、インド国内で取得する形となります。
オンラインビザの対象国は、日本を含む156の国と地域となっており、観光・商用・国際会議・医療・患者への付き添いの場合のみ発給することが可能です。
参考:インド内務省入国管理局(Bureau of Immigration)|E-VISA APPLICATION
オンアライバルビザ(VOA)
- 対象:観光・商用・会議・治療目的での短期滞在者のみ
- 申請先:インド国内の空港
- 受け取り方法:インド国内の所定の空港で査証申請および取得
オンアライバルビザとは、インド到着時にインドのビザを申請して取得できるビザのことを指します。
日本国籍を含む対象国の旅券保持者は、60日以内の商用・観光・会議出席・治療目的での渡航の場合のみ、取得することが可能です。
しかし、インド到着後にビザの取得が認められなかった場合、ご自身の負担で出発地に戻ることを命じられてしまいます。
加えて、再開状況や実際の運用方法については不透明な点が多いため、現時点で利用するのはリスクが大きいでしょう。
インドへ出張へ行く際の注意点
ここからはインドへ出張へ行く際に注意したいことについて説明して行きます。
- インド渡航時は、ビジネス目的でも観光目的でも査証が必要
- 女性の場合には服装にも注意が必要
ビジネス目的では査証(ビザ)が必要
前述の通り、インドへ渡航する際には、ビジネス目的であっても観光目的であっても、必ず査証(ビザ)が必要です。
メインカテゴリー | サブカテゴリー | 発給対象者 |
---|---|---|
観光 | T-1〜T-3 | 観光・休暇・知人訪問 語学音楽などの短期コース参加 など |
業務・商用-1 | B-1〜B-8 | 新規事業の立ち上げ・技術指導・商談・人材採用など |
業務・商用-2 | B-1X〜B-4X | 商用査証保持者の扶養家族 |
就労-1 | E-1〜E-5 | 6ヶ月未満の短期就労・6ヶ月以上の長期就労 企業内転勤でのインドへの赴任 など |
就労-2 | E-1X〜E-5X | 就労査証保持者の扶養家族 |
会議 | C-1〜C-2 | インド政府機関主催の国際会議への参加 非政府機関・企業団体が主催する国際会議への参加 など |
医療 | MED/MEDX | 治療目的で入国する患者および家族 |
留学-1 | S-1〜S-8 | インド国内の学校への留学目的 など |
留学-2 | S-1X〜S-6X | 留学査証保有者の扶養家族 |
特に、ビジネス目的の場合では、渡航目的に応じてビザの種類が非常に細かく分類されています。
ビザの発行には時間を要するため、時間にゆとりを持って申請するようにしてください。
申請方法については、こちらからご覧ください。
服装にも注意が必要
男女ともに共通していますが、インドの場合、過度な肌の露出は控えるべきでしょう。
特に女性の場合は、意図なくても「そのように」誤解されることもあるようですので、可能な限り肌の露出は控えるべきです。
男女ともに露出を控えるのには、宗教文化的な側面ももちろんですが、日焼け防止や蚊に刺されるのを予防するといった効果もあるといわれているようです。
参考:インドの医療事情
また、高級レストランやホテルでは、ドレスコードを要求されることもあるため、男性ではジャケット・パンツ・革靴、女性であればデコルテが露出しすぎないワンピースにパンプスといった服装も用意しましょう。
インド出張へ行く際の必要な持ち物について
ここからは、インド出張へ行く際の必要な持ちものについて説明して行きます。
インド出張時に必要なもの
- インド行きの航空券
- ビザおよびパスポート
- 海外旅行保険
- 現金およびクレジットカード
- 通信機器と現地での通信手段
- その他旅行用品
インド行きの航空券
インド渡航前に、インド行きの航空券を手配しましょう。
アフターコロナとなった現在ですが、航空便の就航本数が減便となっている可能性も十分考えられますので、時間にゆとりを持って事前に航空券を手配することをおすすめします。
ビザおよびパスポート
インド渡航時には、パスポートに加えて、観光目的でもビジネス目的でも査証(ビザ)が必要です。
パスポートに関して未取得の方は、お住まいの市町村のパスポートセンターで申請しましょう。
パスポート申請から受領までは少なくとも1週間はかかるため、時間に余裕を持って申請してください。
また、ビザ取得の際の要件として、パスポートの有効期限が6ヶ月以上残っていることが挙げられます。
更新期限が6ヶ月以上残っていない方は、事前に更新手続きを行いましょう。
インド渡航時には、観光でもビジネスでも、目的に応じたビザの取得が必要です。
インドの空港で取得できるVOAもありますが、取得できなかった場合入国ができません。
確実に入国するためにも、こちらの手順に従って事前に申請しましょう。
海外旅行保険への加入
ビジネス目的での渡航であっても、海外旅行保険への加入は必要です。
渡航先での急病や盗難に備える意味でも、必ず加入しておきましょう。
現金およびクレジットカード
現地での支払い手段は、クレジットカードと現金の2種類を用意しましょう。
平常の支払いはクレジットカードの方が便利ですが、中にはクレジットカードが利用できない店舗もまだまだ多く存在します。
日本円をインドルピーへ両替する場合は、空港内よりも市内の方がレートが良い可能性があるため検討してください。
クレジットカード・現金の盗難にはくれぐれも注意しましょう。
通信端末および現地での通信手段
ビジネス目的での渡航するのであれば、パソコンやスマートフォンなどの用意は必須でしょう。
それ以上に重要となってくるのは、現地での通信手段です。
日本のスマートフォンが日本国内で利用できるのは、日本国内の電波を用いて送受信できるようになっているためで、インド国内では一部のキャリアプランを除いてそのまま利用することはできません。
キャリアの国際ローミングを利用する、海外専用SIMカードを手配する、海外専用モバイルルーターを手配するなど、いずれかの方法で現地での通信手段を確保する必要があります。
インド出張なら海外WiFiレンタルショップがおすすめ
インド現地での通信手段に関しては、さまざまな方法があります。
その中でも、非常に簡単でおすすめできるのが、現地で利用できる海外専用モバイルルーターをレンタルしていくことでしょう。
キャリア国際ローミングのように面倒な設定も不要ですし、海外専用SIMカードのように差し替える手間もありません。
自宅で利用しているWi-Fi接続の要領で簡単に利用できるのが、海外専用モバイルルーターの最大の魅力でしょう。
数ある海外専用モバイルルーターの中でも特におすすめしているのが「海外WiFiレンタルショップ」です。
通常のモバイルルーターは、渡航期間中の使用有無に関わらずに料金が発生しますが、海外WiFiレンタルショップのモバイルルーターであれば、電源を入れた日しか通信料金が発生しません。
加えて、使用料金は、他社海外WiFiと比較しても大変安価に設定されています。
コンビニでも受け取り可能となっているため、帰宅が遅い方でも確実に受け取ることができるでしょう。
ぜひご利用ください。
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インド独自の旅行用品
インドの国や風土を考慮して、持参をおすすめする旅行用品は下記の通りです。
マスク | 感染症対策の意味よりも、土埃や砂埃、排気ガス対策として重宝します。また、地域柄乾燥しやすいため、必ず用意しましょう。 |
首から下げるタイプの懐中電灯 | 停電が頻回に起こる可能性があるため、夜間などの場合は首から下げるタイプの懐中電灯があると便利です。 |
扇子 | 停電でクーラーが効かなくなった際に重宝します。 |
防寒具 | インドの12月から2月の最低気温は10度を下回ります。季節に応じた防寒具を用意しましょう。また、夏場の屋内はクーラーで冷え込むため、羽織ものがあると便利です。 参考:国土交通省気象庁 |
帽子やサングラス | 夏場のインドは日差しが大変強いです。熱中症予防に防止、目を保護するためにサングラスが必要です。 |
除菌ウェットティッシュ | 手を洗う場所がない中で食事をする機会に重宝します。特に衛生面には気を配りましょう。 |
整腸剤などの常備薬 | インド渡航時には食べ物の関係でお腹を壊すことが多いようです。日本から整腸剤などを持っていくと安心できるでしょう。 |
ポケットティッシュ | 前述のように、お腹を壊した際に使用します。多いと思うくらい持っていっても良いでしょう。 |
防水靴 | インドの雨季は7月から9月です。この間にインドへ行く際は防水靴もしくは携帯用の長靴があると便利です。スコールが降り出すと1時間以上降っている場合もあるため注意しましょう。 |
インドの入国手続きについて
インド入国時の手続きおよび流れは下記のようになっています。
到着後の隔離措置は現在ありません。ただし、すべての搭乗員に対して、体温検査によるスクリーニングを実施します。
また、各フライトの全搭乗者のうち、無作為に選んだ2%の乗客については、新型コロナウィルス検査を実施します。(12歳未満は免除)
体温検査およびランダムで実施する新型コロナウィルス検査で症状が疑われる方に関しては、指定された医療機関に搬送、隔離されます。
参考:
インド保健・家庭福祉省(Ministry of Health and Family Welfare)|Guidelines for international arrivals
入国審査では、下記を提示します。
- パスポート
- ビザ
- 入国カード(機内で事前に記入すること)
また、生体認証登録(顔写真および指紋採取)も実施されます。
入国審査手続き後は、検査官から受け取り忘れがないように注意しましょう。
荷物受け取り場で、ご自身の荷物ピックアップしてください。
税関申請が必要な荷物を持っている場合は、税関申告書を記入し、提出しましょう。
提出するものがない場合は、そのまま通り抜けて構いません。
インド滞在中の防疫対策について
執筆時点では、インド全体を通して、滞在中の防疫対策義務は明記されていません。
しかし、一部州などの地域いよっては、マスク着用が義務となっている場合もあるため、外務省の海外安全ホームページから安全情報を事前に確認するようしましょう。
現地大使館・総領事館からの安全情報(インド)|外務省海外安全ホームページ
日本への帰国手順について
※掲載情報は、2023年7月時点のものです。
2023年4月29日から、日本入国時のワクチン証明書又は出国前検査証明書の提示は不要となりました。
よって、それまでに入国時に必要だった「Visit Japan Webサービスの登録」も不要になります。
ただし、税関申告書の記入が必要となるケースがあります。
参考:厚生労働省 水際対策
日本への帰国時、日本国籍の方であれば「顔認証ゲート」を通過するだけで入国手続きが可能です。
その際に、パスポートには証印(スタンプ)されませんのでご注意ください。
まとめ
以上、インドへ出張する際の注意点や必要な持ち物などについて解説してきました。
やはり、多くの国とは異なり、インドへ渡航する際には、観光ビジネスに関係なく査証(ビザ)が必要なのは、最も重要なポイントです。
パスポートの有効期限が6ヶ月以上あることがビザの申請条件にもなっているため、時間にゆとりを持って準備するようにしましょう。
また、忘れてはいけないのが現地での通信手段の手配です。
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